みずほ証券の大量発注ミスについての報道をちらちら読んでいて気になる記事がありました。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051216-00000283-kyodo-soci

27歳男性が20億円超もうけ ジェイコム株で

 みずほ証券によるジェイコム株の大量発注ミスで、今度は千葉県市川市在住の無職男性(27)が問題の株を7100株売買し、少なくとも20億3500万円を超える利益を得ていたことが16日、関東財務局に提出された大量保有報告書で分かった。
 前日には、東京都港区の会社役員が約5億6000万円の利益を得たことが判明しており、今回のトラブルに乗じてデイトレーダーなど個人投資家の一部も“荒稼ぎ”していたことが裏付けられた。
 報告書によると、無職男性は発注ミスのあった8日に34億3661万6000円の自己資金を投入して7100株を取得し、同日中に1100株を市場で売却した。
共同通信) - 12月16日22時31分更新


ここで取り上げられている27歳の男性が悪いことをして大金を手に入れたかのような言いがかりをつけているような書き方をしていると思います。

無職の若い男性とあえてここでは表現していますが、要するにフリーターのボケが自分には一生縁がないような大金をせしめたのが気に入らないというのが記者の本音なのではないでしょうか。

大体「荒稼ぎ」などはしていません。この場合は大して苦労しないで利ざやを稼いだのだから「ぼろもうけ」したというのが適切な表現ではないでしょうか。

どちらにしても、個人投資家が幸運に見舞われて株の売買で儲けたことを暗に批難することにより、こうした投資家が利益を返上しないといけないような状態を作ろうと煽っているような印象は変わりません。

今回のトラブルに乗じてデイトレーダーなど個人投資家の一部も“荒稼ぎ”していたことが裏付けられた。

トラブルに乗じてと書いてありますが、ジェイコム株を売買した投資家の誰一人として、これが何らかのミスから生じた事態であったということは、株の売買をしていた時点では知らなかったですから、トラブルに乗じてという言い方も適切ではないと言えます。


これからマスコミはこうして利益を得た個人投資家が利益を返上するまでネチネチいじめるのかなという予感がします。